この度、大通西16丁目(札幌医科大学前)にて「いしかわ心療・神経クリニック」を開業
(平成15年10月1日開院)することになりました。
札幌医科大学は私の母校であり、思い出〜愛着のあるこの場所で開院できることは非常に幸せなことと考えています。
私は約12年の臨床経験の中で「心の問題〜障害」に向き合ってきました。
また産業医として職場のメンタルヘルスの面接や講演も行ってきました。
しかし「心」の健康やその障害(病気)に対して、誤解と言いましょうか、時には偏見、差別とさえ言える考え方や見方がされているのが、まだ一般的なところではないでしょうか。
心は身体のように目に見えるものではないので、なかなかわかりにくい面もあるという人もいます。しかし、「心も身体と同じように限りがあり、無理をすると色々な症状が出てきて苦しむものだ」という単純であたりまえのことが、本当の意味で理解されていないという問題があります。このように、ストレスによる心の疲れから、心身症や精神障害が起こるとされていますが、一方で脳内の神経伝達物質(ホルモンのようなもの)のバランスが崩れて精神障害になっていることなども神経科学の進歩によりわかってきています。
しかし、仮に自分の問題が、「心の問題」や「心の症状」とうすうす気づいていても、受診には周囲の目を気にして、受診をためらってしまって、早期に受診すれば早期に回復するものをこじらせてしまっていることも多いのです。
心身ともに疲れているときには、まずは身体科(内科、外科など)を受診する方も多いと思います。良心的な身体科の医師であれば患者さんの抱える心の問題の有無にも配慮をするでしょう。しかし、体の症状を診ることができても、心の問題には発想すらない医師も残念ながらいます。したがって、うつ病の身体症状や心身症などに身体科的な治療法を延々と行っていても状態が改善しないケースが散見されます。
この「心の問題」にまつわる垣根(誤解、偏見など)をどうしたら低くして、気軽に相談できるような環境にできるだろうか?ということを私は開院にあたっての大きな目標の一つにしています。
この目標は私個人の力では到底できない目標です。多くの心療内科医、精神科医の努力とともに社会制度の改革、一般の国民の御理解も必要でしょう。しかし(主として)内科系の先生が、かかりつけ医(ホームドクター)と言われているように、「かかりつけの心療内科医、精神科医」がいてもいいのではないでしょうか?
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また医学は日進月歩であり精神医学、神経科学領域も年々進歩し、臨床応用されてきています。診断・治療技術や新薬の開発なども進んでいます。「心」が神経科学によって全てが解明されることはないと私自身は考えていますが、かなりの部分の解明は進むでしょう。
したがって最新の精神医学、神経科学の知見(とりわけ診断学、臨床精神薬理学など日常臨床に直結すること)の勉強も怠らないようにしなければならないと考えています。
もちろん神経科学のみならず心理学やカウンセリングの勉強も継続します。
結論としては、わたしは「心の問題」のホームドクターを目指すと同時に最新の精神医学、
神経科学、心理学も取り入れた臨床を行っていきたいと考えているのです。
このような理念の中で日々邁進していく所存です。
皆様の暖かい御協力宜しくお願いいたします。
平成15年9月1日 院長 石川 博基 |